ダイエットというと「食べない」「運動を増やす」というイメージが強いですが、薬膳の考え方では少し違います。
薬膳は“痩せること”そのものを目的にするのではなく、「太りやすくなっている原因」を見極めて、体の内側から整えることを重視します。
そのため、リバウンドしにくく、健康的で美しい体づくりにつながるのが特徴です。
薬膳で考える「太りやすさ」の原因とは?
薬膳の基本理論である中医学では、「太りやすい=代謝が悪い」「巡りが滞っている」と考えます。体の中を巡る“気・血・水(き・けつ・すい)”が滞ることで、余分な脂肪や水分がたまりやすくなるのです。
ここでは代表的な3つの太りやすい体質を紹介します。
- 水滞(すいたい)タイプ:
体が冷えてむくみやすく、代謝が低下しているタイプ。顔や足がむくみやすい人に多く見られます。冷たい飲み物や生ものを控え、体を温める食材が◎。 - 気滞(きたい)タイプ:
ストレスや緊張で「気」の流れが滞ることで、暴飲暴食や便秘につながるタイプ。香りのよいハーブや柑橘系の皮などが効果的。 - 脾虚(ひきょ)タイプ:
胃腸の働きが弱く、食べたものをうまくエネルギーに変えられないタイプ。消化にやさしい温かい食事で、脾(消化器官)を元気にすることが大切です。
ダイエットに効果的な薬膳食材
薬膳では「やせ薬」という概念はなく、体を整えることで結果的にスリムになるという考え方です。
無理なく代謝を上げ、巡りを促す代表的な食材を紹介します。
- はとむぎ:
体内の余分な水分や老廃物を排出し、むくみを軽減。美肌効果もあり、女性のダイエットにぴったりです。 - 陳皮(ちんぴ):
みかんの皮を乾燥させた生薬。胃腸の働きを助け、脂っこい食事の消化をサポートします。ストレスによる気の滞りにも効果的。 - 黒豆:
腎の働きを補い、ホルモンバランスを整える。むくみや冷えを改善し、代謝アップを助けてくれます。 - しょうが:
体を温めて血流を促進。冷えによる代謝低下を防ぎ、脂肪燃焼をサポートします。 - 山椒:
体を内側から温め、内臓の動きを活発に。脂の分解を促す働きがあるため、食後のお茶にもおすすめです。
薬膳的ダイエット茶レシピ
〈材料〉
はとむぎ 小さじ1/陳皮 少々/しょうがスライス1枚/黒豆 小さじ1
〈作り方〉
材料を300mlの水に入れ、弱火で10〜15分ほど煮出します。黒豆の香ばしさとしょうがの温かみが合わさった、飲みやすいブレンド茶です。冷えやむくみが気になる時や、食後のリセットタイムにおすすめ。
薬膳的「痩せ体質」になるための生活習慣
- 冷たい飲み物を控える:体を冷やすと代謝が落ち、脂肪を燃やしにくくなります。常温や温かい飲み物を意識して。
- ストレスを溜めない:「気滞」が起こると暴飲暴食や便秘の原因に。リラックス時間を大切に。
- 夜更かしを控える:夜は「血」と「気」を養う時間。睡眠不足はホルモンバランスを崩し、痩せにくい体になります。
- 腹八分を意識する:薬膳では「満腹=エネルギーの滞り」と考えます。少し余裕を残して食べることが巡りを良くする秘訣。
まとめ|薬膳ダイエットは“整える”ことから始まる
薬膳のダイエットは、単に体重を減らすことではなく「心と体のバランスを整えること」。
食べる量を減らすのではなく、どんな食材で体を養うかを見直すことが大切です。
冷えやむくみ、ストレスなど、自分の体質に合ったケアを続けていけば、自然と巡りの良い“痩せ体質”へと変わっていきます。
今日からできることは、まず「温かいお茶を一杯飲むこと」。小さな一歩が、やがて美しく整ったあなたを作っていきます。

