「夕方になると足がパンパン」「体重よりも体の重さが気になる」 そんな悩みがある人は、痰湿(たんしつ)タイプの可能性があります。
薬膳では、むくみやすく太りやすい状態を、体の中に余分な水分や老廃物が溜まっている状態と考えます。これが“痰湿”です。
痰湿タイプの特徴
次の項目に当てはまるものはありませんか?
- むくみやすい(特に下半身)
- 雨の日や湿気の多い日に体がだるい
- 甘いもの・脂っこいものが好き
- 胃もたれしやすい
- 舌に白っぽい苔がつきやすい
複数当てはまる場合、痰湿タイプの傾向があります。
痰湿タイプが痩せにくい理由
痰湿タイプは、消化吸収や水分代謝を担う「脾(ひ)」の働きが弱りがちです。 そのため、
- 食べたものをうまく処理できない
- 水分が体に溜まりやすい
- 代謝が上がりにくい
といった状態になり、運動や食事制限だけでは結果が出にくくなります。
痰湿タイプの薬膳ダイエットのポイント
大切なのは、出す・温める・巡らせること。
① 余分な水分を出す
- はとむぎ
- 小豆
- とうもろこし
- 冬瓜
② 胃腸を温める
- 生姜
- ねぎ
- にら
③ 巡りを良くする
- 陳皮(みかんの皮)
- 紫蘇
- 三つ葉
簡単に取り入れる食事例
- 朝:生姜入り味噌汁+ごはん
- 昼:野菜多めの温かいスープ
- 夜:はとむぎ入りごはん+蒸し野菜
冷たい飲み物や甘いお菓子は控えめにし、温かい食事を意識するだけでも変化が出やすくなります。
痰湿タイプが避けたい習慣
- 氷入りの飲み物
- パン・揚げ物中心の食事
- 夜遅い食事
- 食後すぐ横になる
これらは痰湿をさらに溜め込む原因になります。
「むくみを取る」ことから
痰湿タイプのダイエットは、体重を減らすことよりも体を軽くすることが第一歩です。
むくみが取れ、胃腸の調子が整ってくると、自然と代謝も上がりやすくなります。
無理な制限はせず、体に溜まった余分なものを少しずつ手放す。 それが、薬膳的ダイエットの近道です。
むくみの悩みを徹底解説|原因・タイプ別対策を薬膳で考える
「朝はスッキリしているのに夕方になると足がパンパン」「指輪が外れにくい」「体重は変わらないのに太った気がする」——それはむくみが原因かもしれません。
むくみは一時的な水分の偏りだけでなく、体質や生活習慣のサインとして現れます。ここでは、むくみの正体・起こりやすいタイプ・今日からできる薬膳的対策を、わかりやすくまとめます。
むくみとは?薬膳的な考え方
薬膳では、むくみは体内の水(すい)の巡りが滞った状態と考えます。水分は必要不可欠ですが、
- 体を冷やす
- 胃腸(脾・胃)が弱る
- 巡らせる力が落ちる
と、排出が追いつかず余分な水分が溜まり、むくみとして現れます。
むくみが起こりやすい主な原因
- 冷え:冷たい飲食・薄着・冷房
- 胃腸の弱り:食べ過ぎ・早食い・甘い物
- 塩分・加工食品:外食・惣菜中心
- 長時間同じ姿勢:立ちっぱなし・座りっぱなし
- 睡眠不足・ストレス:自律神経の乱れ
複数が重なると、慢性的なむくみになりやすくなります。
むくみのタイプ別チェック
① 痰湿タイプ(最も多い)
- 下半身がむくみやすい
- 体が重だるい
- 甘い物・脂っこい物が好き
対策の軸:出す+温める
② 冷えタイプ
- 手足が冷たい
- 冬だけでなく夏もむくむ
- トイレが近い
対策の軸:温める+巡らせる
③ 気虚タイプ
- 疲れやすい
- 夕方にむくみやすい
- 風邪をひきやすい
対策の軸:補う+整える
むくみ改善に役立つ薬膳食材
水分を出す
- はとむぎ/小豆/とうもろこし/冬瓜
温める
- 生姜/ねぎ/にら/シナモン(少量)
巡らせる
- 陳皮/紫蘇/三つ葉/玉ねぎ
※冷えやすい人は、必ず温かい調理法で。
すぐできる生活習慣のコツ
- 朝は白湯からスタート
- 冷たい飲み物は控え、常温〜温かいものを選ぶ
- 湯船に浸かる(10〜15分)
- 足首・ふくらはぎを軽く動かす
- 寝る前のスマホ時間を短くする
むくみ対策で避けたいNG習慣
- サラダだけの食事
- アイス・冷たいスムージー
- 夜遅い食事
- 極端な水分制限
水を「減らす」より、巡らせて出すことが大切です。
むくみ改善におすすめ
まとめ|むくみは体からのメッセージ
むくみは、体が「冷えている」「溜め込みすぎている」と教えてくれるサイン。
体質に合った食材と、温める習慣を少しずつ取り入れることで、体は必ず変わっていきます。
まずは一杯の温かい飲み物から。 今日できる小さな養生が、むくみ改善への第一歩です。
