豆乳は、大豆をすりつぶして煮た後にこした植物性のミルク。
牛乳に比べて脂肪分が少なく、消化も穏やかで、体にやさしい飲み物として古くから親しまれてきました。
薬膳の世界では「補虚(ほきょ)」に分類され、体力や気(エネルギー)が不足しているときに、内側から滋養を与えてくれる食材とされています。
豆乳には、「潤肺(じゅんはい)」や「潤腸(じゅんちょう)」の働きもあり、乾燥による咳、喉の痛み、便秘などの改善にも役立ちます。
秋や冬など乾燥しやすい季節には特におすすめ。体の“うるおい不足”を整え、皮膚や粘膜を保護しながら、免疫力をサポートします。
豆乳の薬膳的効能
- 補気養血(ほきようけつ): 疲れやすい・顔色が悪い人にエネルギーと血を補う。
- 潤肺潤燥(じゅんはいじゅんそう): 乾燥した体をうるおし、咳や喉の渇きをやわらげる。
- 清熱解毒(せいねつげどく): 体のほてりや吹き出物を鎮める。
栄養面では、植物性たんぱく質が豊富で、筋肉や肌の細胞を整える働きを持ちます。
特に注目されるのは大豆イソフラボン。女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをし、ホルモンバランスを整え、PMS(月経前症候群)や更年期症状の緩和、肌のハリ維持に役立ちます。
さらに、レシチンやサポニンといった成分が血中コレステロールの低下を助け、動脈硬化や生活習慣病の予防にもつながります。
骨の健康を守るカルシウム、脳の働きをサポートするビタミンB群も含まれており、まさに「日常の中で取り入れられる自然の栄養ドリンク」です。
豆乳の取り入れ方
豆乳はそのまま飲むのはもちろん、さまざまな形でアレンジが可能です。冷たいままでも良いですが、薬膳的には“温めて飲む”ことで体を冷やさず、気血の巡りをスムーズにします。
- 朝は、黒ごま・はちみつ・きなこを加えて「温豆乳ドリンク」に
- 夜は、生姜入り豆乳スープで一日の疲れをリセット
- おやつタイムに、豆乳プリンや豆乳ラテとして
豆乳と季節の関係
豆乳は、季節を問わず取り入れやすい万能な食材ですが、特におすすめの時期は秋から冬。乾燥による肌荒れや喉の不調が気になる季節に、内側からうるおいを補ってくれます。
一方で、冷え性の人は冷たい豆乳を避け、温めて摂ることでより体質改善につながります。
注意点
豆乳は栄養価が高い反面、摂りすぎるとホルモンバランスを崩す可能性があります。
1日200ml〜400mlを目安に、バランスよく取り入れるのがおすすめです。
また、無調整豆乳を選ぶことで、より自然に近い薬膳効果を得られます。
まとめ
やさしく、穏やかに体を整えてくれる豆乳。
一杯の温豆乳が、心と体をほぐし、毎日のリズムを穏やかに整えてくれる。
そんな「小さな薬膳習慣」を、今日から始めてみませんか?

