雑穀|気血を養い、巡りを整える日常の薬膳

食材辞典

白米に混ぜるだけで手軽に栄養価を高められる「雑穀」。古くから薬膳では、五穀(米・麦・粟・豆・黍)を中心に、体を支えるエネルギー源として重視されてきました。雑穀は、ひと粒ひと粒に異なる効能があり、組み合わせることで“気血”や“陰陽”のバランスを整える働きを持ちます。

雑穀の薬膳的な働き

薬膳の理論では、雑穀は「脾(ひ)」の働きを高め、体の基礎エネルギーである“気”を補うと考えられています。穀物は胃腸を穏やかに温めながら消化を助け、全身に栄養を巡らせる重要な存在です。

  • 健脾益気(けんぴえっき): 胃腸を整え、疲れやすい体を改善
  • 補血: 血を養い、肌のくすみや冷えを防ぐ
  • 利水滲湿: 体内の余分な水分を排出し、むくみを軽減

雑穀に含まれる代表的な栄養素

現代栄養学の視点から見ても、雑穀は食物繊維やミネラル、ビタミンB群の宝庫です。白米に不足しがちな栄養素を補い、腸内環境を整えることで、免疫力や代謝アップにもつながります。

  • 食物繊維: 腸の働きを活性化し、老廃物の排出を促す
  • 鉄分・亜鉛: 血流を改善し、肌や髪を健康に保つ
  • ビタミンB群: 疲労回復やエネルギー代謝に関与

代表的な雑穀とその効能

  • もち麦: βグルカンが豊富で、血糖値の上昇を穏やかにする
  • 黒米: アントシアニンが含まれ、抗酸化作用で肌を守る
  • ひえ: 体を温め、冷え性の改善に役立つ
  • あわ: 消化がよく、胃腸の弱い人におすすめ
  • きび: たんぱく質が多く、筋肉や代謝を支える
  • アマランサス: 鉄分とカルシウムが豊富で、女性の健康をサポート

おすすめの取り入れ方

雑穀は白米に混ぜて炊くのが基本ですが、サラダやスープ、リゾットなどにアレンジするのもおすすめです。薬膳の考え方では、「体質や季節に合わせて穀物を選ぶ」ことが大切です。

  • 冷えが気になる → ひえ・黒米・きび
  • むくみやすい → もち麦・はとむぎ
  • 疲れやすい → あわ・アマランサス

こんな人におすすめ

  • 疲れやすく、体力が落ちている人
  • 肌荒れ・便秘に悩む人
  • 冷えやむくみが気になる人
  • 白米中心の食生活を見直したい人

まとめ

雑穀は、現代人に不足しがちな“気血”と栄養を補い、体の巡りを整える日常の薬膳食材です。特別な料理をしなくても、毎日のごはんに混ぜるだけで自然と体の調子が整っていきます。忙しい日々の中でも、穀物の力で内側から整う食生活を楽しみましょう。